受付を済ませると、看護師に名前を呼ばれた。
看護師「こちらへどうぞ。」
悠真は小さく頷き、歩き出そうとする。
でも、一歩踏み出しただけで体がふらついた。
莉麻「悠真くん。」
咄嗟に腕を支える。
反対側からは奈津が肩を支えた。
奈津「だから無理すんなって。」
悠真は少し困ったように笑う。
悠真「……ごめん。」
そのまま診察室へ入ると、医師は悠真の顔を見るなり表情を変えた。
医師「熱がありますね。」
体温計を受け取り測る。
数秒後、小さな電子音が鳴った。
医師は表示された数字を見て、眉をひそめる。
医師「三十八度九分。熱中症が完全に治りきっていない状態で無理をしましたね。」
その言葉に、悠真は静かに目を伏せた。
やっぱり。
無理をしていたのは、自分でも分かっていた。



