テーブルの上で震え続けるスマートフォン。

画面には、

『奈津』

の文字が表示されていた。

悠真は眠る莉麻を一度見つめ、それから音が鳴らないよう素早く通話ボタンを押す。

悠真「……もしもし。」

できるだけ声を抑えた。

すると電話の向こうから、少し焦った声が返ってくる。

奈津『悠真!? やっと出た!朝から連絡つかないから、みんな心配してたんだぞ。』

悠真は苦笑する。

そういえばスマホを見る余裕なんて、一度もなかった。

悠真「……悪い。熱中症になってた。」

一瞬、電話の向こうが静かになる。

奈津『……は?』