数日後莉麻は無事に退院し、少しずつ仕事にも戻り始めていた。

肩にはまだ軽い痛みが残っている。

それでも、いつも通りメンバーのスケジュールを確認して、撮影の準備をしている。

そんな莉麻の隣には――

当然のように悠真がいた。

悠真「莉麻ちゃん、重いの持たないでね」

莉麻「もう大丈夫だよ」

悠真「だめ。俺が持つ」

そう言って、莉麻が持っていた資料や荷物を全部受け取る。

莉麻「……過保護になってない?」

悠真「なってるかも」

悠真は笑った。

その笑顔を見て、莉麻も笑う。

少し離れたところでは、奈津と春空が二人を見ていた。

春空は寂しそうに笑う。

春空「……付き合い始めたんだね」

奈津「うん」

二人とも、少し複雑な気持ちはある。

けれど、莉麻が悠真の隣で幸せそうに笑っているのを見ると――それ以上は何も言えなかった。

春空は莉麻に向かって笑う。

春空「莉麻ちゃん」

莉麻「ん?」

春空「幸せになってね」

莉麻は少し驚いたあと、優しく笑った。

莉麻「……うん」

奈津も静かに頷く。

奈津「俺も、応援するよ」

悠真が二人を見る。

そして、少し照れながら莉麻の隣に立った。

悠真「ありがとう」

四人の間に、少しだけ切なさが残る。

でも――

それは終わりではなかった。

それぞれの気持ちを抱えたまま、また前へ進んでいく。

そして莉麻は、隣にいる悠真を見上げた。

莉麻「……悠真くん」

悠真「ん?」

莉麻「これからもよろしくね」

悠真は嬉しそうに笑う。

悠真「こちらこそ。……ずっとよろしく」

その言葉に、莉麻も笑った。

二人の物語は――

ここから、始まっていく。