ガシャァン――!!

スタジオ中に響き渡った大きな音。

何が起きたのか分からず、休憩していたメンバーたちも一斉に立ち上がった。

春空「今の音、なに!?」

奈津「こっち!」

奈津が真っ先に走り出し、春空たちも後を追う。

そして――倒れたパネルの前に座り込んでいる悠真の姿が見えた。

悠真「……莉麻ちゃん……」

その声が震えている。

足元には、大きなパネル。

そして、その下から莉麻の手がわずかに見えていた。

春空「……え?」

顔色が変わる。

春空「莉麻ちゃん!?」

春空が駆け寄ろうとするが、奈津が腕を掴んだ。

奈津「待て! 無理に動かしたら危ない!」

すぐにスタッフたちも集まってくる。

スタッフ「全員、下がってください! 持ち上げます!」

悠真はその場から動けなかった。

目の前にある現実を受け入れられない。

さっきまで普通に話していた。

笑っていた。

それなのに――今、自分の代わりに莉麻が倒れている。

悠真「……俺を……押したんだ」

震える声。

悠真「俺がそこにいたから……莉麻ちゃんが……」

奈津が悠真の肩を掴む。

奈津「悠真、今は莉麻ちゃんを助けることだけ考えて」

その言葉に、悠真は必死に頷いた。

スタッフが慎重にパネルを持ち上げる。

少しずつ、莉麻の身体が見えてくる。

悠真「莉麻ちゃん……!」

悠真が思わず手を伸ばす。

莉麻は目を閉じていた。

けれど――

莉麻「……ゆう……ま……くん……」

かすかな声。

それを聞いた瞬間。

悠真の目から、涙がこぼれた。

悠真「いるよ……! ここにいるから……!」

握った莉麻の手は、まだ温かかった。

そして莉麻は薄く目を開ける。

悠真の姿を確認すると――

ほんの少しだけ、安心したように笑った。

その表情を見た悠真は、震える声で何度も名前を呼び続けた。