こんなこと、初めてだった。
体調を崩せばマネージャーが来る。
メンバーも心配してくれる。
でも、それは”VELIXの悠真”だから。
今日の莉麻は違った。
アイドルだからじゃない。
一人の人として心配してくれた。
だからこんなにも安心できたのかもしれない。
悠真は眠る莉麻を見つめる。
……風邪ひくよ。
そう思いながら、ベッドの足元に置いてあったブランケットを手に取る。
起こさないように。
そっと肩へ掛けると莉麻が小さく身じろぎした。
莉麻「……悠真くん……。」
寝言だった。
俺の名前。
思わず笑ってしまう。
悠真「寝てるのに……。」
小さく呟いた声は、自分でも驚くくらい優しかった。



