何かが指先に触れている感覚で、ゆっくり目が覚めた。
重たかった体が、少しだけ軽い。
額に手を当てる。
さっきまでの熱さは落ち着いていた。
……寝てたのか。
ぼんやりしたまま視線を横へ向ける。
そこで初めて気づいた。
ベッドのすぐ横。
椅子にも座らず、床へ座り込んだまま眠る莉麻の姿に。
ベッドへ腕を乗せ、その上へそっと頬を預けている。
長い髪が頬にかかっていて、規則正しい寝息だけが静かな部屋に響いていた。
その隣には使い終わった保冷剤。
新しい保冷剤。
飲みかけのスポーツドリンク。
俺が眠っている間も。
ずっと看病してくれていたんだ。
胸の奥がじんわり熱くなる。



