同じ頃奈津も自分の部屋で、一人静かに過ごしていた。

ベッドの端に座り、今日のことを思い返している。

莉麻と出会ったとき。

最初に気になったのは――悠真だった。

あの悠真が、あんなに心を開いている。

普段なら弱いところを見せない悠真が、莉麻には自然に甘えていた。

だから気になった。

一体、どんな子なんだろう。

そして実際に会ってみて――。

可愛いと思った。

優しくて、周りをよく見ていて。

いつの間にか、自分も莉麻を目で追うようになっていた。

それから少しずつ莉麻に支えられることが増えて。

自分も莉麻のそばにいると、肩の力が抜けるようになった。

そして今日改めて思い知らされた。

奈津「……最初から、悠真には敵わないところがあるな。」

莉麻は、悠真を「ファン」という立場でずっと見ていた。

悠真はその莉麻と、一番最初に出会っている。

そして今も――莉麻が悠真を見る目には、ほんの少しだけ特別なものがある。

奈津は苦笑した。

奈津「……それでも、好きになったんだから仕方ないか。」

簡単に諦められるほど、浅い気持ちではなかった。