春空の言葉を聞いた莉麻は、少しだけ目を丸くした。

普段の春空なら、もっと軽く笑いながら「莉麻ちゃんといたい」なんて言いそうなものなのに。

今日は、その言葉に妙な寂しさが混じっていた。

莉麻は心配そうに春空の顔を覗き込む。

莉麻「……春空くん?」

春空「ん?」

莉麻「何かあったの?」

春空「え?」

莉麻「なんか今日、いつもと少し違う気がする。」

春空が一瞬だけ黙る。

けれど、すぐにいつものような笑顔を浮かべた。

春空「えー? そんなことないって。」

莉麻「本当に?」

春空「本当本当。」

そう言いながら、春空はわざと大げさに胸を張る。

春空「俺、いつでも元気いっぱいだから!」

莉麻「ふふっ。なにそれ。」

春空「ほら、いつもの俺でしょ?」

莉麻は少しだけ笑った。

けれど、まだ完全には納得していない。

そんな二人のいる部屋で――突然。

パッ。

電気が消えた。

莉麻「……え?」

部屋が一瞬で真っ暗になる。

廊下からも、他の部屋からも驚いた声が聞こえた。

莉麻「停電……?」

その瞬間隣にいた春空の気配が変わった。

春空「……っ。」

さっきまで笑っていた声が、途端に小さくなる。

そして――。

ガタン。

春空がその場にしゃがみ込んだ。

莉麻「春空くん!?」