悠真は、ベッドの上から二人を見ていた。
奈津が莉麻へ向ける視線。
昨日までとは、明らかに違う。
いつもなら、メンバーのことを気にかけるのと同じように、誰にでも優しく接する奈津。
リーダーとして周りを見て。
困っている人がいれば自然に手を差し伸べる。
そんな奈津しか知らなかった。
なのに莉麻へ向ける時だけ、少し違う。
声が柔らかい。
目が優しい。
さっきだって。
「今日はちゃんと食べて、休んで。」
そう言った時の奈津の顔。
悠真の胸が、ざわついた。
……なんで。
なんで、こんなに気になるんだろう。
奈津が莉麻を心配しているだけ。
それだけなのに。
胸の奥が落ち着かない。
莉麻が奈津に笑いかける。
それを見ているだけで、妙に苦しくなる。
悠真「……。」
思わず視線を逸らした。
こんな感情、今まで知らなかった。
でも一つだけ、はっきり分かることがあった。
――嫌だ。
奈津と莉麻が近くにいるのが。
そう思った瞬間、自分でも驚いた。



