スポーツドリンクを少し飲むと、悠真は深く息をついた。

冷たい水分が体に染み込んでいく。

少しだけ、生き返った気がした。

莉麻「ゼリーもあります。今は食べられそうになかったら、あとでも大丈夫ですからね。」

本当に、よく気がつく人だ。

あれこれ聞きすぎるわけでもない。

無理に励ますわけでもない。

ただ、今必要なことだけを自然にしてくれる。

……こんな人、初めてだ。

今まで体調を崩したことがなかったわけじゃない。

でも、そのたびに周りは「アイドルだから」と気を遣ってくれていた。

マネージャーもメンバーも。

もちろんありがたい。

だけど目の前にいる莉麻は違う。

アイドルだからじゃない。

“悠真”だから心配してくれている。

その違いが、胸の奥へゆっくり染み込んでいく。

悠真は莉麻を見つめ、小さく笑った。

悠真「……今日、君に会えてよかった。」

その言葉が照れくさくて、小さく微笑んだ。

莉麻「私も……悠真くんが無事で、本当によかったです。」