しばらくすると、点滴も終わりに近づいていた。

医師からも、今日はこのまま十分に休ませるようにと言われた。

奈津も病室へ入ってくる。

奈津「少し落ち着いた?」

莉麻「うん。まだ眠ってる。」

奈津はベッドの悠真を見る。

その表情が穏やかなことに、ようやく少しだけ安心した。

奈津「よかった。」

莉麻も頷く。

そして時計を見る。

もう夜もかなり遅い。

莉麻「奈津くん。今日はもう帰って休んだ方がいいよ。」

奈津「莉麻ちゃんは?」

莉麻「私はもう少し悠真くんのそばにいる。」

奈津は少し黙る。

やっぱりこの子はそう言うと思った。

自分だって疲れているはずなのに。

それでも誰かのために動いてしまう。

奈津「……莉麻ちゃんも無理するなよ。」

莉麻「うん。奈津くんもね。」

その笑顔に、奈津はまた胸がざわつく。

――やっぱり。

気になる。

まだ恋だなんて言えるほどじゃない。

でももっとこの子のことを知りたい。

そんな気持ちが、少しずつ大きくなっていた。