そのまま少し時間が経った。
悠真のまぶたが微かに動く。
莉麻「悠真くん?」
今度は、ゆっくり目が開いた。
ぼんやりとした視線が天井を映す。
そして、少しずつ横へ動いていく。
莉麻を見つけた瞬間。
悠真の目がほんの少しだけ見開かれた。
悠真「……莉麻……ちゃん?」
かすかな声。
莉麻はほっとして笑った。
莉麻「うん。ここにいるよ。」
悠真はしばらく莉麻を見つめる。
何が起きたのか、まだ頭が追いついていないみたいだった。
少しして、目を閉じる。
悠真「……ライブ……?」
莉麻「終わったよ。ちゃんと最後まで終わった。」
その言葉を聞いて、悠真は小さく息を吐いた。
安心したように。
けれど、次の瞬間。
自分の手が莉麻の手を握っていることに気づく。
少しだけ目を丸くする。
離そうとする。
でも莉麻が先に、その手をそっと握り返した。
莉麻「そのままでいいよ。」
悠真は何も言わない。
ただ、少しだけ目を伏せた。
そしてまた莉麻の手を握り直した。



