一通りの確認が終わると、メンバーが次々に楽屋へ集まってきた。
陽が入ってくるなり、大きく息を吐く。
陽「今日で最後かー。」
伊澄「本当にあっという間だったね。」
未来「始まった時は長いと思ったけどな。」
奈津はスケジュール表を見ながら、静かに笑った。
奈津「最後だからって気を抜かないようにな。」
陽「分かってるって。」
そんな会話を聞きながら、莉麻は一人ひとりへ飲み物を渡していく。
莉麻「はい、陽くん。」
陽「ありがとう。」
莉麻「伊澄くんも。」
伊澄「ありがとう。」
最後に悠真へ差し出す。
莉麻「悠真くん。」
悠真は受け取りながら、少し笑った。
悠真「ありがとう。」
その時、春空が隣から莉麻へ顔を近づける。
春空「俺のは?」
莉麻が振り返る。
莉麻「さっき渡したよ。」
春空「あ、そうだった。」
自分の手元を見て笑う。
春空「ごめん。」
莉麻も思わず笑った。
莉麻「ふふっ。」
その笑い声を聞いて、春空も嬉しそうに笑う。
その様子を少し離れたところから見ていた奈津は、何気なく二人へ視線を向けた。
そして、その隣では悠真も二人を見ていた。
けれど、今日は何も言わない。
ただ静かに、自分のペットボトルを握っていた。



