「……ん。」
莉麻が横を見る。
春空が眠っていた。
しかも頭が、莉麻の肩に乗っている。
最初は少し驚いた。
でも、起こすのもかわいそうで、そのまま動かずにいる。
規則正しい寝息。
長い移動で疲れているんだろう。
莉麻は小さく笑った。
……気持ちよさそう。
少しだけ姿勢を変えようとしたけれど。
春空の頭がずれてしまいそうになって、やめた。
このままにしておこう。
そう思って、窓の外を見る。
車は高速道路を走っている。
流れていく景色を眺めながら、莉麻は肩に乗った春空の重さを感じていた。
不思議と嫌ではなかった。
むしろここまで一緒に頑張ってきたんだな。
そんなことを思う。
最初に会った頃は、こんなふうに隣で眠っている姿を見るなんて思わなかった。
今では、すっかり一緒にいることが当たり前になっている。
莉麻は春空を起こさないように、小さく息を吐いた。
その時前の席から悠真が振り返る。
一瞬だけ。
莉麻の肩に頭を預けて眠る春空を見た。
そして、そのまま何も言わず前を向いた。



