「間もなく本番です!」
スタッフの声が響く。
六人がステージ袖へ集まる。
客席からは、まだ始まっていないのに大きな歓声が聞こえていた。
莉麻は少し離れた場所から、その背中を見つめる。
さっきまで楽屋で笑っていた六人が、今はステージへ向かう表情になっている。
奈津が全員を見渡す。
奈津「行こう。」
六人が頷く。
そして一人ずつステージへ出ていく。
歓声が一気に大きくなる。
「VELIXー!」
「悠真ー!」
莉麻の胸まで震えるほどの声。
照明が一斉に点き、音楽が流れ始めた。
六人が踊り出す。
莉麻はステージ袖から、その姿を見つめていた。
……すごい。
マネージャーとして初めて見るライブ。
こんなにもたくさんの人が、この人たちを待っていたんだ。
自分が今まで客席から見ていた景色の裏側に、今は自分がいる。
その事実が、胸いっぱいに広がっていく。
ふと、ステージ上の悠真と目が合った気がした。
ほんの一瞬。
でも悠真は、確かに莉麻のいる方を見ていた。
そして小さく笑う。
その瞬間莉麻の胸が、また大きく鳴った。



