莉麻「撮れた……。」

液晶画面を確認する。

そこには、六人が綺麗に並んで笑っている。

でも莉麻は少しだけ首を傾げた。

……なんだろう。

綺麗だけど。

少しだけ、違う気がする。

莉麻「もう一枚、撮ってもいい?」

奈津「もちろん。」

莉麻は少し考えてからカメラを構える。

莉麻「みんな、普通に話してて。」

陽「普通に?」

莉麻「うん!いつもみたいに。」

六人が顔を見合わせる。

そして陽が春空へ話しかけた。

陽「昨日の動画見た?」

春空「見た。陽、めっちゃ変な顔してた。」

陽「してないって!」

二人が笑い始める。

伊澄もつられて笑い、未来が小さく呆れたように笑う。

その横で奈津が悠真に何か話しかける。

悠真も自然に笑った。

カシャッ。

カシャッ。

シャッターを切る。

液晶に映ったのは、さっきとは全然違う六人だった。

莉麻は思わず笑顔になる。

……これだ。

テレビでも、ステージでもない。

ここにいる時の、この人たち。

その瞬間悠真がふとカメラ越しに莉麻を見る。

目が合う。

一瞬だけ、悠真の表情が柔らかくなった。

莉麻はその瞬間を逃さず、シャッターを切った。

カシャッ。