翌朝事務所へ入ると、いつもより少しだけ慌ただしい空気が流れていた。

スタッフが大きな機材を運び込み、廊下ではカメラマンとスタイリストが打ち合わせをしている。

莉麻はバッグを肩から下ろしながら辺りを見渡した。

昨日とはまた違う景色。

毎日同じ仕事なんて一つもない。

改めて、この仕事の大変さを実感する。

莉麻「おはようございます。」

近くにいたスタッフへ頭を下げると、マネージャーが振り返った。

マネージャー「おはよう。今日はSNS用の撮影と取材。雑誌ほど堅くない現場だから、少し雰囲気も違うと思う。」

莉麻はメモ帳を開きながら頷いた。

莉麻「はい。今日もよろしくお願いします。」

その返事にマネージャーは満足そうに笑う。

マネージャー「まずはみんなが来る前に飲み物だけ準備しよう。今日は暑くなるから多めにな。」

莉麻「分かりました。」

冷蔵庫を開けながら、人数分のスポーツドリンクと水を一本ずつ取り出していく。

気づけば、こういう準備も少しずつ慣れてきた。