衣装合わせは順調に進み、最後の確認も終わった。
スタッフが衣装をラックへ戻している間、メンバーは鏡の前で髪型を整えていた。
莉麻はマネージャーに頼まれた資料を整理している。
すると、衣装スタッフが小さく声を上げた。
衣装スタッフ「あれ?悠真くんのブレスレットがない。」
その一言で、部屋の空気が少し変わる。
奈津「さっきまであったよな。」
未来「衣装室じゃない?」
スタッフたちも慌てて探し始める。
莉麻もすぐに周りを見渡した。
撮影で使うアクセサリー。
なくしたら大変だ。
床、ソファ、テーブルの下。
一つひとつ確認していく。
その時鏡台の脚の奥で、小さく光るものが目に入った。
莉麻「あった!」
そっと拾い上げる。
シルバーのブレスレットだった。
衣装スタッフ「助かった!」
スタッフは安心したように笑う。
悠真もほっと息をついた。
悠真「ありがとう。」
莉麻は首を横に振る。
莉麻「見つかってよかった。」
そのやり取りを見ながら、マネージャーは静かに頷く。
周りをよく見ている。
焦ってもちゃんと冷静に動ける。
やっぱり、この子を誘って正解だった。
そう改めて感じていた。



