その笑顔を見ながら、悠真は静かに味噌汁へ口をつける。

みんなと話している莉麻は楽しそうだった。

春空も。

陽も。

伊澄も。

自然と笑顔になっている。

……すごいな。

まだ来て数日なのに。

もうみんなの輪の中にいる。

そう思った時だった。

陽「悠真。」

急に話を振られる。

陽「さっきから静かじゃない?」

悠真は少し驚いたように顔を上げた。

悠真「聞いてただけ。」

そう答えると、陽はにやっと笑う。

陽「じゃあ悠真は?莉麻ちゃんの第一印象。」

突然の質問だった。

部屋が少しだけ静かになる。

莉麻も思わず悠真を見る。

悠真は少し困ったように笑ってから、小さく息をついた。

悠真「……優しい人だなって。」

それだけ。

たった一言だった。

でも、その一言には飾りがなかった。

莉麻は少し照れながら笑う。

莉麻「ありがとう。」

悠真も照れたように笑い返す。

そのやり取りを見ていた春空は、ふっと口元を緩めた。

そして奈津は湯のみを持ちながら、静かに二人を見つめる。

悠真の”優しい”という一言。

それはきっと、誰よりも実感がこもった言葉なんだろう。

そんな気がしていた。