スタジオを出ると、真夏の日差しが降り注いでいた。
歩き始めた瞬間春空が自然と莉麻の隣へ並ぶ。
春空「今日暑いね。」
前を向いたまま笑う。
莉麻「うん。夏って感じ。」
春空は小さく笑いながら、自分の帽子を少し深くかぶり直した。
その拍子に腕が莉麻の腕へ軽く触れる。
本人はまったく気にしていない様子だった。
春空「莉麻ちゃんってさ好き嫌いある?」
莉麻「んー。」
少し考えて笑う。
莉麻「ピーマンはちょっと苦手かな。」
春空「あ、俺も。」
二人で顔を見合わせて笑う。
その少し前を歩いていた悠真は、何気なく後ろを振り返った。
楽しそうに話す二人が目に入る。
胸の奥が、また少しだけざわついた。
すると奈津が悠真の横へ並ぶ。
奈津「どうした。」
悠真「……何が?」
奈津「いや。」
奈津はそれ以上何も言わず、小さく笑うだけだった。



