春空は莉麻の手にあるペットボトルへ目を向ける。

春空「それ、悠真の?」

莉麻「うん。」

春空「そっか。」

小さく頷いたあと、クーラーボックスを覗き込む。

春空「俺のまだある?」

莉麻も一緒に中を確認する。

莉麻「あ、あった。」

一本取り出して春空へ渡す。

春空「ありがと。」

受け取る時、指先が少しだけ触れた。

春空「助かった。」

照れたように笑う春空。

その笑顔につられて、莉麻も笑う。

たったそれだけのやり取り。

でも春空は、自然とまた話しかけたくなる。

一緒にいると気を遣わなくていい。

そんな空気を、莉麻は持っていた。