レッスンが再開すると、莉麻は再び壁際へ座った。
さっきよりもメモを取る手が忙しい。
「ダンスレッスン後は全員の飲み物を準備。」
「タオルの交換。」
「汗で濡れた衣装はすぐ回収。」
一つひとつ丁寧に書き込んでいく。
分からないことがあると、小さく首を傾げながらマネージャーへ質問した。
莉麻「この時間は毎日同じ流れなんですか?」
マネージャー「基本はな。でも撮影や収録が入る日は全部変わる。」
莉麻「なるほど……。」
メモを取りながら何度も頷く。
その真剣な横顔を見て、マネージャーは小さく笑った。
マネージャー「そんなに急いで全部覚えなくていい。」
莉麻「でも、早く皆さんの役に立ちたいので。」
その言葉に、マネージャーは思わず目を細める。
本当に、この子らしい。
見返りじゃなく、人のために動こうとする。
そんな姿勢が自然に伝わってきた。



