「シリウス様……!」
「あのシリウス様……?!」
「生徒会長だ」
「朝から校門で挨拶してるんだ」
「シリウス様、今日も美しい!」
どうやら”シリウス様”と呼ばれる人物がいるらしい。
聞こえてくる会話から察するに、生徒会が入学式に合わせて新入生を迎えているようだ。
人だかりの中心には、一際目を引く白髪の青年が立っていた。
男女問わず生徒たちが彼を囲み、その姿を一目見ようと集まっている。
ーーファンクラブでもあるのだろうか。
そんなことを思いながら、私は横目で彼を見た。
その瞬間、息を呑む。
美しい。
その一言では言い尽くせないほどだった。
凛とした切れ長の瞳。すっと通った鼻筋。彫刻のように整った顔立ち。
雪のような白髪に映えるのは、深紅の瞳。
吸い込まれそうなほど鮮やかな赤。
ーー吸血鬼。
一目でそうと分かる容姿だった。
今まで見てきた吸血鬼たちとは比べものにならない。
別格。
思わず、唇が動く。
「……綺麗」
小さく漏れたその声。
距離はあったはずなのに、彼の視線がふとこちらへ向く。
吸血鬼の鋭い聴覚が、私の呟きを拾ったのだろうか。
彼は一瞬だけ目を細め、柔らかく微笑んだ。
その赤い瞳と、視線が絡む。
刹那、世界から音が消えた。
ざわめきも、風も、人の気配も。
まるでこの世界に、彼と私しか存在しないような錯覚。
次の瞬間。
「っ……!」
頭の奥を鋭い針で貫かれたような激痛が走る。
痛い。
息ができない。
視界がぐらりと揺れ、膝から力が抜ける。
(なに……これ……)
霞む視界の向こうで、シリウスの表情がわずかに変わった気がした。
「あのシリウス様……?!」
「生徒会長だ」
「朝から校門で挨拶してるんだ」
「シリウス様、今日も美しい!」
どうやら”シリウス様”と呼ばれる人物がいるらしい。
聞こえてくる会話から察するに、生徒会が入学式に合わせて新入生を迎えているようだ。
人だかりの中心には、一際目を引く白髪の青年が立っていた。
男女問わず生徒たちが彼を囲み、その姿を一目見ようと集まっている。
ーーファンクラブでもあるのだろうか。
そんなことを思いながら、私は横目で彼を見た。
その瞬間、息を呑む。
美しい。
その一言では言い尽くせないほどだった。
凛とした切れ長の瞳。すっと通った鼻筋。彫刻のように整った顔立ち。
雪のような白髪に映えるのは、深紅の瞳。
吸い込まれそうなほど鮮やかな赤。
ーー吸血鬼。
一目でそうと分かる容姿だった。
今まで見てきた吸血鬼たちとは比べものにならない。
別格。
思わず、唇が動く。
「……綺麗」
小さく漏れたその声。
距離はあったはずなのに、彼の視線がふとこちらへ向く。
吸血鬼の鋭い聴覚が、私の呟きを拾ったのだろうか。
彼は一瞬だけ目を細め、柔らかく微笑んだ。
その赤い瞳と、視線が絡む。
刹那、世界から音が消えた。
ざわめきも、風も、人の気配も。
まるでこの世界に、彼と私しか存在しないような錯覚。
次の瞬間。
「っ……!」
頭の奥を鋭い針で貫かれたような激痛が走る。
痛い。
息ができない。
視界がぐらりと揺れ、膝から力が抜ける。
(なに……これ……)
霞む視界の向こうで、シリウスの表情がわずかに変わった気がした。
