自宅の自室のベッドに飛び込んだ私は、心臓がうるさいほどに鳴り響くのを必死に抑えていた。
顔が、熱くて仕方がない。
(あいつ、あんな真面目な顔で……「好き」だなんて、いきなり何言ってるのよ……!)
いつもなら、毒を吐いて終わりだったはずだ。
「面倒くさい」「関わりたくない」と切り捨てて、安全な場所に引きこもっていたはずの私が、今は光輝の言葉を思い出して、胸が締め付けられるように苦しい。
――私だって、嫌いじゃない。むしろ、あんな風に私のことを真っ直ぐ見てくれる人は、今まで誰もいなかった。
なのに、いざ「好き」だと言われると、怖くなる。
私が「光輝の特別」になんてなっていいんだろうか。
お姉ちゃんの影に隠れていた私が、こんな眩しい恋をしていいんだろうか。
隣の部屋からは、同じように今日の出来事に心をざわつかせているであろう双葉の物音が、かすかに聞こえてくる気がした。
私たちはまだ、この恋の名前をどう呼べばいいのか分からない。



