季節はきらめき、学校中が文化祭の準備ムードに包まれ始めていた。
クラスごとの出し物や実行委員の割り振りが決まる中、私たちのクラスは「演劇」をやることに決まった。
「クラス代表の実行委員、双葉と……光輝くんでお願い!」
クラスメイトの声に、双葉と光輝が揃って苦笑いを浮かべる。
「えー、俺こういうの苦手なんだけどなー」といつもの軽い調子で笑う光輝と、「しっかりやらなきゃ」と気を引き締める双葉。
周囲から見れば、絵に描いたような「人気者コンビ」の誕生だった。
そして、その裏で。
「……で、衣装係の補佐として、智樹と若葉、よろしくね」
担任の先生に容赦なく名前を呼ばれ、私と智樹は同時に「は?」と声を漏らした。
「なんで俺がこいつと……」
「こっちのセリフよ。絶対足引っ張らないでよね、塩対応くん」
放課後の教室の隅で、私たち二人は早速バチバチと火花を散らす。
――だけど、心のどこかで分かっていた。
この文化祭の準備という名の強制的なイベントが、私たちの止まっていた時間を嫌でも動かしてしまうということを。
クラスごとの出し物や実行委員の割り振りが決まる中、私たちのクラスは「演劇」をやることに決まった。
「クラス代表の実行委員、双葉と……光輝くんでお願い!」
クラスメイトの声に、双葉と光輝が揃って苦笑いを浮かべる。
「えー、俺こういうの苦手なんだけどなー」といつもの軽い調子で笑う光輝と、「しっかりやらなきゃ」と気を引き締める双葉。
周囲から見れば、絵に描いたような「人気者コンビ」の誕生だった。
そして、その裏で。
「……で、衣装係の補佐として、智樹と若葉、よろしくね」
担任の先生に容赦なく名前を呼ばれ、私と智樹は同時に「は?」と声を漏らした。
「なんで俺がこいつと……」
「こっちのセリフよ。絶対足引っ張らないでよね、塩対応くん」
放課後の教室の隅で、私たち二人は早速バチバチと火花を散らす。
――だけど、心のどこかで分かっていた。
この文化祭の準備という名の強制的なイベントが、私たちの止まっていた時間を嫌でも動かしてしまうということを。



