【完】その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂


――同時刻、鳳の街の境界にある、廃墟と化したボウリング場


薄暗いフロアの奥で、昨夜レイに完膚なきまでに叩きのめされた狂犬連盟の初代総長、
金城が、包帯まみれの体で電話に噛みついていた


「……ああ、そうだ。俺の『狂犬連盟』は、たった一晩で鳳の『黒曜』に、あの敬語の女に潰された……!」


金城の震える声に応えるように、電話の向こうから、低く、
どこか楽しげな若い男の声が響く


『へえ、あの金城さんがそこまでボコボコにされるなんてね。よっぽど強いんだ、その女総長』


「笑い事じゃねえ! あいつは化け物だ! ……だが、俺は絶対に認めねえ! 黒曜を、あの九条レイを殺してくれ! お前なら……お前の実力なら、あの女の首を獲れる!!」


金城は血走った目で、受話器に向かって絶叫した。