その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂

昨日の放課後、二代目総長・神代の圧倒的な威圧感と、
それを一瞬で退けた颯太先輩の強さを目の当たりにした高橋は、一睡もできないまま朝を迎えていた

(また守られた。俺が弱いせいで、いつも皆さんに迷惑がかかる。俺も……変わりたい……!)

放課後。夕日に染まる校舎の中で、高橋は意を決して生徒会室の前に立っていた

何度も深呼吸をし、震える手でドアをノックする。

「……失礼します!」

ガラリとドアを開けると、室内にはいつもの3人がいた

机に向かう九条澪

きっちり書類を整理する一ノ瀬刹那

そして、ソファーに寝転がってスマホをいじっている三浦颯太だ

「あら、高橋君。どうかしましたか?」

澪がいつものお淑やかな優等生の笑顔で顔を上げる

高橋は拳をギュッと握りしめ、喉の奥から絞り出すように叫んだ

「九、九条先輩! いえ……レイさん! お、俺を『黒曜』の部下にしてください! もう守られるだけの自分は嫌なんです。レイさんの、皆さんの力になりたいんです!」

静まり返る生徒会室。

ソファーで寝転んでいた颯太が、スマホから目を離してパチクリと瞬きをした。

一ノ瀬は眼鏡のブリッジを押し上げ、冷徹な視線を高橋に向ける。