っぱり、男の人ってここが急所なんだ。
パッと髪の毛を離して自分の股間を押さえる金髪兄さんをみて思った。
「律樹蹴られてやんの」
「ぐっ、ぅ⋯」と悶える金髪を見て、今まで黙っていたシャツのお兄さんが笑う。
その顔は綺麗な人形のようで、思わずキュンとしてしまった。不覚にも。
「うっせ、ぇ⋯このクソアマっ⋯、ぶっ殺す!」
「いやあっ⋯!」
シャツのお兄さんを睨んだ目をそのまま私に移し、そう言った金髪の物騒な言葉に、咄嗟に二人に背を向けてバタンっと、ドアを閉め────ようとした。
「なに逃げようとしてんの?お前」
今度は金髪に代わりシャツの、そうだな、この人は髪色がアッシュブラウンだから、略してアッシュお兄さんと呼ばせてもらおう。そのアッシュお兄さんが、 逃げようとする私の首根っこを引っ張った。
さっきは頭が痛かったけれど、今度は首がぐるじ、ぃ⋯⋯。
服が引き千切れるんじゃないかってくらい強く引っ張られて、ズルズルと家の外に出される。
無情にも、バタンとドアを閉めたのはアッシュお兄さんの方だった。
「いい蹴りだっよ、バカ女」
「ばっ、バカっ!?」
「でも、逃げるとか許さねぇから」
グッと、捻るように首根っこを掴まれて「グエッ」とカエルのような声が出た。
「おい奏多そいつは殺す。俺がやる」
「あ?勝手なことすんじゃねぇよ。んな事したら金回収出来ねぇだろ」
「⋯ブース、」
アッシュお兄さんことカナタ?の正論に金髪がチッと舌打ちをして、その後私を睨みながら呟いた。
なんだコイツ、子どもか????
とりあえず言われっぱなしは悔しいので「バーカ」と返せば脛に重い一撃を食らってしまった。



