でも、ここはちゃんと主張しておかないと。
だって私には2000万なんて大金、持っていない。
「なんで!なんで私が裕二くんの代わり返さないといけないのさ!!」
「お前が連帯保証人だからだろーが。サインした覚えあるだろ?」
「サイン⋯」
ぐるんぐるんと記憶を巡らせればした覚えはあった。それもしっかりと。
付き合い始めて二週間経った辺りの頃、裕二くんに頼まれてサインと判子を押した記憶がある。
でもその時はまさか借金の連帯保証人になるって知らなかったし、その前に裕二くんにかなりお酒を飲まされて酔っていたから正常な判断が出来なかったんだ。
もしも借金の連帯保証人になるってわかってたらサインなんてしなかっさ。
いくら大好きな裕二くんのお願いだって、断ってた。⋯たぶん。
「で、山田芽依子。お前2000万今すぐ払えんのか?」
ギロリと睨む二人の威圧感は今までに感じたことのないくらい重いもので。
しかし、それに負けるわけにもいかず、ブンブンと首を横に振って「帰ってください!!」と叫べば「なら」と金髪兄さんが初めて、優しい声を出した。
まさかの「ならいいよー」って展開を期待して顔を上げれば、優しい声とは裏腹にわるっそーな顔をした兄さんがトン、と私胸を小突いた。



