ワースト・エデン





私が契約書にサインをし終えると、後ろのドアが開いてさっき見たアッシュのお兄さんが姿を現した。

私を通り過ぎて部屋の真ん中にあるテーブルに沿うように置かれているソファーに座ると、「どうなった?」とアッシュのお兄さんが黒髪のお兄さんに声を掛けた。



「捕まえた」



それだけを言って、三人掛けソファーではなくて奥の拓けた書斎のようなスペースに行き、大きなデスクの後ろにある座り心地の良さそうなデスクチェアに座った黒髪のお兄さんはもうこちらには興味はないようで、ペラペラと書類を捲っている。



ていうか、捕まえたってなによ。


奇怪な表情をしながら黒髪のお兄さんの方を見ていれば、金髪が私の手を掴んでアッシュのお兄さんの前に立たせた。