夜の風が頬に触れる。 肌寒いけど、我慢して、一歩ずつ、一歩ずつ歩く。 海に行こう。 私の家から15分ぐらいのところに海がある。 小さい頃は毎日のように行って、お気に入りの場所だ。 学校で辛いことがあったりしたときは毎回海に行っていた。 足先だけでも海水に浸かると、体全体が冷えて落ち着いたからだ。 海の方向は考えなくても分かる。 そのぐらいに、行き慣れた場所。 足を動かすにつれ、潮の匂いが近づいてくる。 ここのマンションの横を抜けた先が海だ。