左は陽くん、右は蓮くん。

陽は白のTしゃつに濃い青のゆるシャツ。
だぼっとしたライトデニム。
私が見ているのに気付いたのか、手をひらひらと振ってきた。
陽とは対象的に、蓮はほとんど黒で統一されていた。黒のシンプルなシャツにワイドパンツ。首から下げたカメラを見ている。
「そっちに行くー!」
それだけ伝えると、クーラーを消して一階に降りる。
いつもと違うのは、浴衣だからだろうか。
凄く女の子になった気分だ。
髪飾りが揺れるたびに、気分が高まる。
下駄を履くと、ゆっくりとドアを開けた。
日は落ちているのに、外から入ってくる空気が生温い。
少し不愉快な息苦しさを感じるが、花火大会への楽しみが勝る。
いつも通りに、陽は指先を絡めてくる。
「莉央ー。浴衣めちゃくちゃかわいー」
陽の視線は、余裕感が凄い。
「……ありがとう」
「蓮ー。蓮はどう思うー?」
蓮が私に視線を向けて、すぐ逸らす。
「……可愛い」
「蓮もありがとう」
そう言って、三人で歩き始めた。