左は陽くん、右は蓮くん。

私が立ち上がろうとする前に、陽があきにひらひらと手を振る。
「あーきちゃん」
あきは一瞬目を丸くすると、きょろきょろしてこちらに歩いて来た。
あきは、陽と蓮を見ると「どうも」とだけ口にする。
「……どうも」
陽は身を乗り出すと、あきに笑い掛けた。
「どうもー。でー、あきちゃんは花火大会は浴衣着たりするー?」
「えっ?」
「浴衣ー。かなりオススメー」
「……浴衣は持ってるけど」
「じゃあ、着ちゃおー?」
「……はい」
陽はその場を立ち上がると、蓮の後に立った。当たり前のように、蓮の肩に手を置く。
「て、事でー、俺等も浴衣着ないー?」
蓮は静かに瞼を伏せた。
「……遠慮しとく」
「……そーか。 とりあえず、週末楽しみだねえー」