恋するなら、君とだけ。

ふぅ…ここかな…っ。

一年S組と書かれた看板を見上げる。

ドアにギュッと手をかける。

女の子の友達できますようにっ…、一宮くんと付き合えますようにっ…、男の子の友達ができますようにっ…!

手にそう願いをこめた。

ーガラガラ!!

みんな一斉にこちらを振り向く。

そしてなにかこそこそとこっちをみて喋っている。

な、なんだろう…良いこと、ではないかな…。

ふぅとまた再び息をついて、カバンを下ろして支度をする。

「わー!めちゃ可愛い子いる!!」

ふえっ?わたし、の事?

こっちをみて、きゃっきゃと喋っている可愛い女の子。

いや、でもわたしかわいくないから…わたしのことではないかな。

「あなただよ!そこのあなた!!」

ちょんちょんと服をギュッと掴まれて、驚く。

わ、わたしっ!?

「へっ…わたしですかっ…。」

「うんそう。それ以外に誰がいるの。」

「えへへ…」

がらがらと椅子を引いて、座る。

「それにわたし、あなたの前だよ。」

可愛いギャルみたいな子にそう言われた。

「えっ!そうなんだっ…!嬉しいっ…。友達できるか不安だったから…。」

「じゃあわたしと友達になろ!!わたし、浅川 深雪(あさかわ みゆき)!よろしく!!」

「えっと…わたしは氷河野 桃香だよっ。よろしくね」

ぺこっとおじぎをして解釈する。

「うんっ!よろしくー!!」

ふふっ…嬉しい。

きゃっきゃと笑う深雪ちゃんに、にっこりと微笑み返した。