ねえ、先輩。
わたしはその言葉を聞いてますます伝えづらくなりました。
「これからサクラのとこ行くんだ。エミちゃんも行く?」
「はい」
何故だかわからないけど「はい」と答えてしまった。
「冗談だったんだけど、誰かと一緒なら心強い。
大切にしたいのにね。俺サクラに避けられてるからさ。」
***
「サクラ、」
病院に着いた先輩は待合室でソファに腰掛けていたサクラさんに声をかけた。
「海斗、来てくれたんだ。よかったのに。ごめんね。
最後の大会お疲れ様。かっこよかったよ。」
「ありがとう」
「この後サキちゃんのことでちょっと先生と話しあるから…
来てくれたのにごめんね、」
「そっか。気が向いたら帰り寄って。母さんが一緒にご飯どう?って」
「うん、わかった。ありがとね。」
私に気づいたサクラさんは私をみて微笑んでくれた。
(綺麗な笑顔…)
真っ先にそう思った。


