戀-Koi-【完】

チラリ。


一枚だけ、桜の花びらが俺の足元に落ちた。



「おーはよ!!」



綺麗な声で挨拶の言葉。



「おはよう、咲桜。」


「3年間、大変お世話になりました。」


「お前とは3年間なんて付き合いじゃないだろ。」




「それもそうだね、小学生の時も6年間お世話になりました。
 って言った気がするね。」



幼馴染の咲桜は綺麗に笑った。



「来年からもお世話になります。ありがとうね、海斗。」



切なそうに、申し訳なさそうに、笑う。




「ねえ、海斗。部活、本当にやらないの?」


「やらないよ。」


「そっか。卒業式だね。もう高校一年生になるんだね。
 あっ!サラちゃんいた~!じゃあまたね!」



仲良しなサラちゃんを見つけて咲桜は走っていった。







* * *






「ねえ、ねえ、海斗、エミちゃん抱きしめてた。」



どうやら、一番見られたくなかった奴に見られていたみたい。



「エミちゃん、泣いてたね。」


「泣かせたね。」


「でも笑ってたね。」


「うん。」