─── 1842
1年後2月末。
受験した高校に貼られていた合格者の受験番号。
「私の番号!みつけた!」
無事に合格したみたいだった。
県内でもそこそこ有名な進学校で頭の悪い私はカイト先輩と同じ学校に通いたいと思ってから猛勉強した。
「ねっ!麻央ちゃんっ!!見つけた!!」
友達の少ない私の一番の友達、野中麻央ちゃんが隣にいた。
「エミ~!よかったね~!頑張ったね~!」
麻央ちゃんは、一足先に同じ学校に合格していた。
この子。めちゃくちゃ頭いいの。
「高校も麻央ちゃんと同じ学校通えるの嬉しいよ~」
「私も~!よかったね~、憧れのカイト先輩とまた同じ学校じゃん!」
「うん!猛勉強した甲斐があったよ、麻央ちゃん勉強教えてくれてありがとうね~!」
進学先の高校、合格発表だから、在校生は休みと聞いた。
いない、はずなのに、カイト先輩のあの優しい声が聞こえた気がした。
そして、あの、綺麗な女の人の声。
生まれて初めて人の声が綺麗だと思った声。
聞こえた。
「なんで、俺、サクラの雑用に巻き込まれてるんですかね?」
「そんなの知らないよ、黒木くんが悪いんだからね、本当は!」
「あとで黒木くんに怒っといて。ていうか手伝わなくて大丈夫だよ。」
「いや、一緒に帰りたいし…」
みつけました、カイト先輩。
約1年ぶりにあったカイト先輩は怒っていた。
背がまた伸びていた、声が少し低くなっていた。
そして、やっぱり、隣にはサクラさんがいた。


