〘 side 日向 〙
廊下の曲がり角を曲がった先にある、僕らVestaxの空き部屋に行く為に廊下を曲がろうとしたら…
『わっ…!ごめんなさいっ!』
ぶつかりそうになった瞬間、その子は僕を避けた。
「えっ?」
反射神経。
地味っぽいのに、運動神経いいんだ…。
僕はもう一人、運動神経の抜群な女の子を知っている。
星羅。
通称、Silvaの姫
星羅という名前が本名かどうかは掴めなかったけど、あの美しさといったら異国の姫って言われても納得できる…。
俺は星羅が戦っている姿を、1度だけ見たことがあった。
Silvaの奴らがいない時…今も思えば、一人で出かけていたんだろう。
本気で彼女を好きになったのは…あの時。
─────────────────────────
ちっちゃいガキがチンピラ奴らされているところをたまたま見つけたことがあった。
Silvaの問題に俺は関係は無いけど、その頃は無駄な正義感などが残ってた。
「おい」
声をかけようとした
──その時だった。
「やめてください。」
凛とした声が響いた。
「あぁ?
…って星羅!?」
その頃はまだ、星羅が入学していなかった。
それでも彼女は、ここ一帯では有名な女の子だった。
絶世の美しさ…って、本当だったんだな…。
「小さな子相手にカツアゲなんて…。
…なんて情けない。」
悲しそうに眉を下げた星羅。
「っ…黙って聞いてりゃっ…!
女の癖に!」
危ないっ…!
星羅に向かって拳が振り下ろされそうになった時。
「ッガハッ!」
…今、何が起きた…?
あいつが振り下ろした拳を、星羅が避けて、
そのまま星羅が足でそいつを蹴った…。
「ってめぇなにしやがる!!」
そいつが金属パイプで星羅の頭を殴ろうとした時、星羅は
──笑った。
「…えっ」
花が舞ったような瞬間だった。
綺麗。
それ以上でしかない言葉に、俺はただただ、星羅の戦う姿を見ていただけだった。
「…もう大丈夫だよっ!」
「…お、お姉ちゃんっ…!
ありがとうっ…!」
頬を赤らめたガキを、優しく頭を撫でている姿はまるで…いや、本当に…
──天使だった。
俺は動けなかった。
まるで心が鷲掴みにされたような感覚に襲われた。
すると星羅の青い瞳が、俺を映した。
「…貴方も、大丈夫ですか?」
「えっ?」
ば、バレてたのか…。
「俺…いや、僕は平気っ…!」
「良かったぁ。」
ふふっと笑った姿に、自分でも体が熱くなるのが分かった。
…なんだろ、この気持ち…。
「お姉ちゃんもお兄ちゃんもありがとうー!」と走り去ってく子供に、ニコニコと笑って手を振る星羅。
「…俺、何もしてないけど…。」
「貴方はしてましたよ?
だって、助ける為に動こうとしてたでしょう?」
またふふっと笑った星羅。
一体、どこまで気付いてたんだろう…。
「それじゃあ、私はこれでっ!」
ペコッと俺にお辞儀をして帰っていく星羅。
この時俺が知ったのは、
星羅という少女と
恋をしたら、皆動けなくなるというものと…
星羅から、優しい香りがしたということ。
廊下の曲がり角を曲がった先にある、僕らVestaxの空き部屋に行く為に廊下を曲がろうとしたら…
『わっ…!ごめんなさいっ!』
ぶつかりそうになった瞬間、その子は僕を避けた。
「えっ?」
反射神経。
地味っぽいのに、運動神経いいんだ…。
僕はもう一人、運動神経の抜群な女の子を知っている。
星羅。
通称、Silvaの姫
星羅という名前が本名かどうかは掴めなかったけど、あの美しさといったら異国の姫って言われても納得できる…。
俺は星羅が戦っている姿を、1度だけ見たことがあった。
Silvaの奴らがいない時…今も思えば、一人で出かけていたんだろう。
本気で彼女を好きになったのは…あの時。
─────────────────────────
ちっちゃいガキがチンピラ奴らされているところをたまたま見つけたことがあった。
Silvaの問題に俺は関係は無いけど、その頃は無駄な正義感などが残ってた。
「おい」
声をかけようとした
──その時だった。
「やめてください。」
凛とした声が響いた。
「あぁ?
…って星羅!?」
その頃はまだ、星羅が入学していなかった。
それでも彼女は、ここ一帯では有名な女の子だった。
絶世の美しさ…って、本当だったんだな…。
「小さな子相手にカツアゲなんて…。
…なんて情けない。」
悲しそうに眉を下げた星羅。
「っ…黙って聞いてりゃっ…!
女の癖に!」
危ないっ…!
星羅に向かって拳が振り下ろされそうになった時。
「ッガハッ!」
…今、何が起きた…?
あいつが振り下ろした拳を、星羅が避けて、
そのまま星羅が足でそいつを蹴った…。
「ってめぇなにしやがる!!」
そいつが金属パイプで星羅の頭を殴ろうとした時、星羅は
──笑った。
「…えっ」
花が舞ったような瞬間だった。
綺麗。
それ以上でしかない言葉に、俺はただただ、星羅の戦う姿を見ていただけだった。
「…もう大丈夫だよっ!」
「…お、お姉ちゃんっ…!
ありがとうっ…!」
頬を赤らめたガキを、優しく頭を撫でている姿はまるで…いや、本当に…
──天使だった。
俺は動けなかった。
まるで心が鷲掴みにされたような感覚に襲われた。
すると星羅の青い瞳が、俺を映した。
「…貴方も、大丈夫ですか?」
「えっ?」
ば、バレてたのか…。
「俺…いや、僕は平気っ…!」
「良かったぁ。」
ふふっと笑った姿に、自分でも体が熱くなるのが分かった。
…なんだろ、この気持ち…。
「お姉ちゃんもお兄ちゃんもありがとうー!」と走り去ってく子供に、ニコニコと笑って手を振る星羅。
「…俺、何もしてないけど…。」
「貴方はしてましたよ?
だって、助ける為に動こうとしてたでしょう?」
またふふっと笑った星羅。
一体、どこまで気付いてたんだろう…。
「それじゃあ、私はこれでっ!」
ペコッと俺にお辞儀をして帰っていく星羅。
この時俺が知ったのは、
星羅という少女と
恋をしたら、皆動けなくなるというものと…
星羅から、優しい香りがしたということ。


