好きだよ。ごめんね。

次の日。


その日は朝から雨が降り続けていた



ザーザー


今日は使用人も休暇を取っている人も多く、父上も仕事でいない為家は静かだった。


「…今日が、ラストチャンスかも。」


そう思い立ったら、居てもたってもいられなくなり私は使用人達の目を盗んで家を抜け出した。


「…学校以外で外に出たのなんて、いつぶりだろ…」


家の庭園を抜け、門を抜けて少し歩けば、見知らぬ街並みに出た


「わっ…ここどこっ…?」


少し周りを見ながら歩いていると、後ろから「ねぇ君」と声をかけられた


「え?」


振り返ると、2人組の派手髪の男の人がいた。


「お!めっちゃ可愛いじゃん!
ねぇキミ1人?」


「一緒に遊ぼーよーっ」


遊ぶ…って、どういうこと…?


でも少し怖くて、慌てて走り出す


「あ、おい!」


はぁ…はぁ…。


だいぶ遠くまで走ってきて、1度止まる。


でもまだ探す声が聞こえてくる


まだ着いてきてるっ…しつこいっ…!


慌てて物陰に隠れようとすると、何か大きなものにぶつかった


「きゃっ…!」


「…あ。」


思わず尻もちを着いて座り込む


「…大丈夫、ですか?」


低いけど、優しい声色。


初めて聞くその温かさに思わず上を見つめる


するとそこには、


色素の薄い銀色の跳ねた髪に、吸い込まれそうな琥珀色の瞳。


「…綺麗…。」


──それが私と彼の、出会いの日。