イケメンすぎる、君が好き。

その時、体育館の中から、ボールの弾む音が聞こえた。

ドン

ドン

一定のリズム。

その音だけで、空気が変わる。

「……。」

自然と足が止まる。

「遥?」

颯汰が気づく。

「どうしたの。」

「いや。」

中を見る。

葵は、ユニフォーム姿の女バスの中にいた。

学校指定の制服でも、普段の私服でもない。

背番号を背負って、真剣な顔でボールを扱っている。

「……。」

いつもの葵とは違う。

教室で笑っている王子様じゃない。

誰かを助けて笑っている優しい葵でもない。