「それでも…奏くんがあの人を引き止めるとか、思ってもみなかった」
琉叶がそう言ってきた。
「うーん…やっぱり一目惚れしかあらへん!そーいうお年頃やもんな〜?」
「だからちげーって!」
豊は機嫌を取り戻したのか、いつものように笑顔で俺をからかってくる。
恋とかじゃねーけど…でも、なんだか不思議な気持ちだった。
みんなと一緒。生徒会長が、俺を“普通”に見てくれてる気がした。
俺が一番…求めていたもの。
「そーいや…あの生徒会長、名前は?」
俺が豊に聞く。
すると豊は、すぐさま答えてくれた。
「確か…雪平 乃愛。奏と同じクラスやない?」
雪平 乃愛……同じクラスなのか。
まぁでないと、昨日鉢合わせることもないか…。

