夏と君



「サクナ、帰りドーナツ食べにいこ」

「え~、私、アイスがいい~!」



「アイスは明日食べにいこ!明日、遊ぼう。」

「うん、明日もミウナちゃんに会えるのうれしいね。」




お互いに予定のない日はミウナちゃんと遊ぶと約束した。





「浴衣着てく?」


「ミウナちゃんが着ていくなら着ようかな〜」



そういうとミウナちゃんは「あ!そうだ。」となにか思い出しながら困りながら、

「その日親仕事だしな~。着方わかんないし。」とボヤいた。



「え?そんなこと?私できるしうちに来てよ」


「え?」


驚いたように聞き返された。



「あれ?言ってなかったっけ?」

「うち、呉服屋。」

「え!?知らない知らない!知らない!!!」



すっかりミウナちゃんに伝えてあったと思っていた家のこと。


うちは明治時代から代々続く呉服店。
小さい頃から和服と付き合ってきた私たち姉妹には着付けを覚えるなんてあっという間だった。



「サナちゃん、あ!お姉ちゃんね。ほうが上手だけど…喜んで着付けてくれると思うよ!
それにお姉ちゃん髪の毛もメイクも全部やってくれるよ!」



そういうとミウナちゃんは嬉しそうに「じゃあ、お願いしようかな?」と言ってくれた。



「まかせて!」



夏祭りの日、ミウナちゃんがお家に来てくれることになった。