夏と君



「なーんの話してんのー?」

「夏休みみんなで遊ぼうって話。」



「へ~、なにそれ、楽しそう!俺も行っていい?」




そう会話に参加してきたのは私と中学が同じで今も同じクラスの早坂稜《はやさかりょう》。
早坂くんとも塾が同じで、アヤトくんたちと遊ぶ時のメンバーだ。




「私はいいけど、サクナは大丈夫?早坂いても。」


「私もいいよ。早坂くん、面白いし。大歓迎だよ。」




「さくちゃんならそう言ってくれると思った~!」




名前の漢字から大抵「さきなちゃん」と間違えられることが多い。
間違えられないようにと両親から「さくちゃん」とあだ名がつけられた。
昔からの友達は私のことを「さくちゃん」や「さく」と呼ぶ。




「サクナ~!15歳の夏よー、楽しみなさいなー!」

「ミウナちゃん・・・なにそれおばさんみたい。」

「おいまて~、私16歳だけどおばさんっていうな~!」





ちなみにミウナちゃんは一昨日誕生日で16歳になった。





「さくちゃん良かったね。ひま先輩みたいな仲良しな友達できて~!」

「うん!」




高木ひま《たかぎひま》。
てるちゃんちの裏に住んでいる幼馴染。
年齢は1つ上のお姉さんだけど私は出会った頃から「ひまちゃん」、
てるちゃんは「ひま」と呼んでいる。




「ひまちゃんだっけ?私、会ってみたいかも~」


「本当っ!?前にね、ひまちゃんにミウナちゃんの話したら会いたいって言ってた!」




ひまちゃんとは高校は違くて、一つ上の学年にひま先輩がいないのは今だに慣れないし寂しい。

てるちゃんも「ひまが居ないってなんだか変な感じ」と入学式の時に言っていた。