年が明けると双方の両親に結婚の挨拶を済ませる。
母親同士は丈とつむぎの高校時代にPTAで一緒に活動した仲らしく、たっての希望で両家の両親を交えて6人で会食することになった。
「お久しぶり、渡辺さん。丈がつむぎちゃんと結婚するって聞いて、もう私
嬉しくて!」
「こちらこそ。学校のスターだった丈くんが、まさかつむぎを選んでくれるなんて。高校生の時はそんな素振りもなかったのに」
「ホントよね。全く気づかなかったわ」
「丈くんは、色んな女の子に告白されてたでしょ? モテモテだったのに、どうしてまた地味なつむぎと?」
「あら、私はそこが嬉しいの。金髪でメイクもバッチリ、ピアスやアクセサリーもたくさん着けててスカートがすっごく短い今どきの女の子は、ちょっと気後れしちゃう。つむぎちゃんは純粋で控えめで優しくて、うちにお嫁に来てくれるなんて、本当に大歓迎よ」
当の本人達が横にいるというのに、母親同士「どうやってつき合うことになったのかしら?」「どんなデートしてるのかしらね」と盛り上がっている。
「なんだかまだ信じられないわ。でも高校の同級生と結婚って、すごくいいわよね。憧れちゃう」
「わかるわあ。なんかこう、ピュアな青春って感じ。尊いのよ」
「そうそう、尊いのよー」
父親二人は苦笑いを浮かべるばかりで、丈はそろそろいいだろうと咳払いする。
「改めてご挨拶させてください。綾瀬丈と申します。私の一生をかけて、つむぎさんを必ず幸せにいたします。どうかつむぎさんと結婚させていただきたく、よろしくお願い申し上げます」
丈に続いてつむぎも頭を下げた。
「渡辺つむぎと申します。ふつつか者ですが、精いっぱい心を尽くします。綾瀬くんとの結婚をお許しいただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします」
父親達が、うんうんと感慨深げに頷くそばから、母親同士手を取り合って興奮している。
「やだー、すてき! これこれ、こういうのがいいわよねぇ」
「本当に。でもつむぎったら、丈くんのこと名字で呼んでるの?」
「まあっ、初々しいわ。結婚したらなんて呼ぶの? あなた、とか?」
つむぎは真っ赤になり、言葉もなくうつむいた。
「やだ、可愛い! 私までキュンキュンしちゃう。なんだか肌ツヤがよくなりそう」
「でも丈くんと結婚できるなんて、本当につむぎは幸せ者よ。よかったわね、つむぎ」
「あら、渡辺さん。こちらこそよ。丈、つむぎちゃんほどの純真な女の子はほかにいないわ。必ず大切にするのよ?」
丈は「ああ、必ず」としっかり頷いてみせた。
「よかったわね、つむぎ。幸せにね」
母の言葉に涙を浮かべるつむぎの手を、丈はテーブルの下で優しく握った。
母親同士は丈とつむぎの高校時代にPTAで一緒に活動した仲らしく、たっての希望で両家の両親を交えて6人で会食することになった。
「お久しぶり、渡辺さん。丈がつむぎちゃんと結婚するって聞いて、もう私
嬉しくて!」
「こちらこそ。学校のスターだった丈くんが、まさかつむぎを選んでくれるなんて。高校生の時はそんな素振りもなかったのに」
「ホントよね。全く気づかなかったわ」
「丈くんは、色んな女の子に告白されてたでしょ? モテモテだったのに、どうしてまた地味なつむぎと?」
「あら、私はそこが嬉しいの。金髪でメイクもバッチリ、ピアスやアクセサリーもたくさん着けててスカートがすっごく短い今どきの女の子は、ちょっと気後れしちゃう。つむぎちゃんは純粋で控えめで優しくて、うちにお嫁に来てくれるなんて、本当に大歓迎よ」
当の本人達が横にいるというのに、母親同士「どうやってつき合うことになったのかしら?」「どんなデートしてるのかしらね」と盛り上がっている。
「なんだかまだ信じられないわ。でも高校の同級生と結婚って、すごくいいわよね。憧れちゃう」
「わかるわあ。なんかこう、ピュアな青春って感じ。尊いのよ」
「そうそう、尊いのよー」
父親二人は苦笑いを浮かべるばかりで、丈はそろそろいいだろうと咳払いする。
「改めてご挨拶させてください。綾瀬丈と申します。私の一生をかけて、つむぎさんを必ず幸せにいたします。どうかつむぎさんと結婚させていただきたく、よろしくお願い申し上げます」
丈に続いてつむぎも頭を下げた。
「渡辺つむぎと申します。ふつつか者ですが、精いっぱい心を尽くします。綾瀬くんとの結婚をお許しいただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします」
父親達が、うんうんと感慨深げに頷くそばから、母親同士手を取り合って興奮している。
「やだー、すてき! これこれ、こういうのがいいわよねぇ」
「本当に。でもつむぎったら、丈くんのこと名字で呼んでるの?」
「まあっ、初々しいわ。結婚したらなんて呼ぶの? あなた、とか?」
つむぎは真っ赤になり、言葉もなくうつむいた。
「やだ、可愛い! 私までキュンキュンしちゃう。なんだか肌ツヤがよくなりそう」
「でも丈くんと結婚できるなんて、本当につむぎは幸せ者よ。よかったわね、つむぎ」
「あら、渡辺さん。こちらこそよ。丈、つむぎちゃんほどの純真な女の子はほかにいないわ。必ず大切にするのよ?」
丈は「ああ、必ず」としっかり頷いてみせた。
「よかったわね、つむぎ。幸せにね」
母の言葉に涙を浮かべるつむぎの手を、丈はテーブルの下で優しく握った。



