初恋が君に届くまで

「つむぎ……」

柔らかいその身体をギュッと抱きしめながら、肩先に顔をうずめてささやく。

「本当にわかって言ってるのか?」

コクリとつむぎは頷いた。

「どういう意味か、ちゃんとわかってる?」
「うん、わかってる」
「俺はつむぎを怖がらせてしまうかもしれないんだぞ? 一度触れたら絶対に止められそうにないから」
「大丈夫。私こそ、綾瀬くんを幻滅させてしまうかもしれない。それが怖くて今まで言い出せなくて」

丈は驚いて目を見開く。

「俺がつむぎに幻滅なんてするもんか。つむぎ……好きだ。つむぎの全てがほしい。つむぎをもっと深く、愛したい」

つむぎはゆっくりと顔を上げて丈を見つめた。

「私も綾瀬くんのことが誰よりも好きです。私を、あなたのものにしてくれる?」
「つむぎ……」

クッと一瞬表情を歪めて気持ちをこらえてから、丈はつむぎに覆いかぶさるように熱く口づけた。

角度を変えながらむさぼるように深くキスを繰り返し、そのまま首筋に唇を這わせる。

大きく開いた胸元に顔をうずめて鎖骨にキスをしながら、スルリとリボンを解いて肩先から滑り落とした。

そのままベッドにつむぎを押し倒し、シーツの上で指と指を絡めてグッと握り締める。

「つむぎ、俺のつむぎ、好きだ」

浮かされたように呟きながら、滑らかなつむぎの肌に手を滑らせた。

「きれいだ。俺だけのつむぎ」
「……綾瀬くん」

その声に心細さが混じっているのに気づき、丈はつむぎの身体をギュッと胸に抱きしめる。

「つむぎ、大丈夫。ゆっくり力を抜いて」
「うん」

子どものようにあどけなく頷いて、つむぎは丈の腕に身体を預けた。

「そう。そのまま俺に身を任せていて」
「うん」

丈はつむぎの頭をなでると、チュッと額にキスをする。

頬にも、唇にも、何度もキスの雨を降らせた。

つむぎはうっとりと丈のキスを受け止める。

だが丈が胸の谷間に口づけると、ピクンと身体を硬くした。

「つむぎ、俺に抱きついてな」

つむぎが両腕を丈の背中に回してギュッと抱きつくと、丈も片手で紬を抱きしめながら、もう片方の手でつむぎの身体を優しくなぞった。

ほっそりとしたウエストのラインとその先の艶めかしいヒップライン。

かと思えば鎖骨をスッとなでて肩先から背中へ。

少し下に滑らせると背中から前に戻して、そっと胸の下に手を添える。

つむぎは心地よさにうっとりと丈に身を任せていた。

それを見て、丈はつむぎの胸をゆっくりと手のひらで包む。

しばらくじっとしてから、徐々に力を加えて優しく揉みしだいた。

「んっ、綾瀬くん」

つむぎの甘い吐息が妖艶さを増す。

「ダメ……、んんっ」

手のひらにつむぎの硬い蕾が芽生えるを感じて、丈は耳元でささやいた。

「大丈夫、そのまま力を抜いて」
「うん、あっ、でも」
「つむぎ、愛してる」

唇をキスで塞ぐと、つむぎはキスを受け止めるのに夢中になり、その身体から力が抜ける。

やがて丈の手によって感度を高められたつむぎが、ピクンと大きく身体をしならせた。

「んんっ!」

丈のTシャツをギュッと握りしめながら、つむぎは小さく何度も身体を震わせる。

やがてクタリと力を抜き、はあ……と吐息をついた。

その瞳は涙で潤み、頬は赤く染まっている。

大人の色気をまとったつむぎの姿に丈はゾクリとした。

「つむぎ……全部奪いたい。つむぎの全てを、俺のこの手で」

微塵も余裕がなくなり、丈はTシャツを脱ぎ捨てるとつむぎと肌を合わせた。

それだけであまりの心地よさに恍惚とする。

「綾瀬くん、大好き」

つむぎに抱きしめられ、もはやなにも考えられなくなった丈は、ただひたすらつむぎの身体に溺れた。

「つむぎ、つむぎ」
「んっ、綾瀬くん」

ほとばしる想いをこらえながらゆっくりと身体を繋げ、その瞬間に頭の中が真っ白になるほど意識を奪われる。

(ダメだ、手加減できない)

こんなにも自分の理性が効かないとは。

湧き上がる激情のまま、丈はただひたすらつむぎを強く抱きしめていた。