きみが光るたび、淡くなる

「もう、どこ見てるの?雨瑠ちゃんのえっち」
「な・・・っ」
まさかそんなに子供っぽ返答をされるとは思っておらず、なんて言っていいのかわからなくなる。
加えて甘えるような上目遣いで見つめてくるものだから、思わず私は助けを求めてメンバーを見まわした。
そこで一番に目が合い、助けてくれたのが・・・
「月葵、うるやんを困らせるなよ。お前全然食べてないやん」
「つくっただけで満足で♡みんなが食べてるの見てるだけで幸せだよ」
「お前そんないい旦那じゃないだろ」
もちろんみんなのお母さん、絹だ。
「え、俺いつお絹と結婚したんだっけ」
「そーゆーことじゃねぇわ」
ただ月葵のことは絹でも止められないらしく、諦めてこたとの会話に戻ってしまった。
「月葵も食べなよ」
「・・・ん-、雨瑠ちゃんがそういうなら」
ようやく、使われておらず汚れの無い皿に、料理が盛り付けられ、月葵も食べ始める。
「うわ、このパン粉揚げめっちゃ美味しい。雨瑠ちゃんも食べてみて」
「あ、それ俺が作ったやつな~」
「絹が作ったのか。・・・チーズも入ってる、美味しい」
「やったね」
月葵が料理を進めてくると、すぐに絹が報告を入れてくる。
その料理ももちろん、絶品だった。
これは2人とも『普通に料理ができる』レベルではないな・・・。
「どうしてそんなに料理ができるんだ?」
率直な疑問もぶつけると、月葵と絹がこちらを見て言う。
「俺はメンバーに美味しいご飯を食べてもらいたかったからかな。練習したんだよ」
「俺は母子家庭だから。弟にいつもご飯作ったんだ」
絹は母子家庭なのか・・・。
だからこんなにも、精神年齢が大人で母性にあふれているんだ。
思わぬところで納得してしまった。