誰も愛さない天才王の覚醒 〜俺が新・王? 両親が命懸けで守ってくれた国なので、十人の最強の寵妃と完璧に経営してみせます〜

バァンッ――!
王宮の重厚な大扉が跳ね上がり、静まり返った謁見の間になだれ込んだのは、身包みを剥がされたも同然の反乱軍幹部たちであった。
首魁であるハミルトン公爵、そして「先王の隠し子」を自称していたギルバート。
彼らは近衛兵たちの剣先に突きつけられ、引きずられるようにして大理石の床へひざまずかされた。
高壇の上に静かに鎮座するのは、18歳の若き王・アルフレッド。
その両脇には、冷徹な誇りを湛えた十人の寵妃たちがずらりと居並び、下界を見下ろしている。
「ハミルトン公爵。ならびにギルバートと名乗る者よ」
アルフレッドの声が、冷たく高天井に響き渡る。
「王宮への武力侵入、ならびに国家反逆の罪……弁明はあるか?」
ハミルトン公爵は青ざめた顔を歪ませ、血走った目で叫んだ。
「だ、騙されるな、諸君! このアルフレッドは平民の血を引く不浄の子だ! 正統なる血脈を持つのはギルバート様であり、我らは王家の血を守るために立ち上がったのだ!」
「そうだ!」とギルバートも虚勢を張る。
「私は先王レオンハルトの息子だ! 不浄の母から生まれたお前などに、玉座に座る資格などない!」
二人の悪あがきに、集まった貴族たちがざわめきかける。
だが、その醜悪な叫びを切り裂くように、深紅の絨毯の向こうから清廉な靴音が近づいてきた。