目立ちたくない地味子ちゃんは、冷徹会長に遊ばれて。

なんだかんだで、資料の読み合わせは終わったものの、やはり何かぴりぴりしたものを感じた。

やたらと、座る順番で揉めてたし。

はぁ、なんか大変なことになってる。


小競り合いから逃げるように、私はベランダに出た。

夕方になり、少しだけ涼しい風が吹いてくる。


ガラッとサッシが開き、西園寺くんが缶ジュースを持って出てきた。


「……中、騒がしくてすまない」

「ううん、楽しいよ。西園寺くんも来てくれて嬉しい」


私が笑うと、西園寺くんふいっと外の景色に目を向けた。


「俺は……別に、つむぎに会いたくて来たわけじゃない。
ただ、夏休みに変な男に捕まってないか、確認しに来ただけだ」