「また変なこと考えてるでしょー?」
「あはは、考えすぎなんだよね、いつも私って。」
「ううん、思いやりがあるいい子ってことだよ。
昨日、咲希ちゃんたちのとこ行ってきたよ。」
「ありがとう、みんなが来てくれて、幸せ者だね咲希ちゃん。」
空を見上げながらそう呟いた。
「ねえ、咲桜ちゃん。海斗に好きって言わないの?」
「言えないんだよね、海斗は咲希ちゃんのことが好きだから。」
「え?そうなの?そんなことないと思うけど…」
海斗は咲希ちゃんのことが好きで私は海斗のことが好き。
幼い頃からそう思って過ごしてきた。
なのに咲希ちゃんはいなくなってしまった。
なんだか切なくなってしまった私は
「ねー、この後体力テスト嫌だ〜」とボヤいた。
毎年恒例の体力テストの時間、そして今日はマラソンの日。
春にしては暑い体温に嫌気がさす。
「咲桜ちゃん運動苦手だもんね。」
「うん、絶対今日暑いよね〜最悪ー。
サラちゃんはなんでマネージャーなのにあんなに早いの!」
ずっと陸上部のマネージャーをやっている彼女は何故か選手レベルに足が速く、
なぜマネージャーをやっているのか走る姿を見るたびに思っていた。
「昔やってたし今も毎朝走ってるからね〜
でも私は支える方が向いてるんだよね〜」
「着替えに行こー。よーし頑張るぞ〜!」と気合を入れている人の隣で
「はぁ、やりたくないなぁ」とやる気のない私がいた。


