嫌われ者、No.1目指して努力中!

「コホンッ
えと…どうして私をここへ?」
「お前、No.1を目指してるんだって?」
…昨日の宣言の話…か。
昨日からこんなに直球に聞かれたことが無かったから少し驚いてしまう
「はい。」
「何故だ」
…何故…。
「自分を変えるためです。」
「…自分を、変える?」
まるで意味が分からない…みたいな顔で私を見つめ返す一条さん。
「私は今での自分が嫌いです。
好んだことなんてありません!
だから…
─自分を好きになる為に、変える為に。
あの宣言をしました。」
この言葉に一語足りとも、嘘偽りはない。
…少しでも、自分を好きになりたいからっ…!
そう意気込んでいると、
「…自分を、好きに…変える為…。」
一条さんの後ろで深刻そうな顔で何かを呟く瀬戸さん。
「遥斗?」
「…えっあ、いや。何でもないよ」
また爽やかな愛想の良い笑みを浮かべる。
どうしたんだろ?
「…ともかくだ。
単刀直入に言おう
─君がNo.1になることは無い。
絶対に。」
「!」
「うわ〜雅いきなりキツ〜っきゃははっ!」
「…単刀直入過ぎだろ。」
…何も感じてないのか。この言葉に。
「何故ですか?」
落ち着け。
「君がNo.1とか、馬鹿げてんの?って意味だけど?」
落ち着け
「No.1は、王者の椅子だ。
この学園で最もカリスマ性・ハイスペックな技術を持つ人間しか手に入らない上に、全校生徒の同意が無ければなれない特別な称号。
それを君が手に入れると?
ハッ
…馬鹿にするのもいい加減にしろよ」
静まり返った生徒会室。
そこに響くのは、怒りが混じった生徒会長の声だけ。
さっきまで笑っていた声、止める声も何も聞こえない。
ただ見えるのは…
─彼が私に、怒りを持った目で見ていることだけ。
この人も本気で、No.1を目指してるのかな…。
そんなことを考えながらも、私の答えは決まっていた。
「馬鹿になんてしてないよ。」
「は…?」
そう笑って見せれば、また切れ長な目を見開く一条さん。
…この驚いているような顔、何回見たっけ…。
「私は本気で、No.1を取りに行く。
私がその王者の椅子に座る資格がないと言うなら…
─貴方達が私を試してみてよ。」
目の前にいる一条さんに。
4人の生徒会メンバーへ手を差し出す。
「私の実力、見せてあげる。」
自分のことは嫌い。大嫌い。
でも、実力だけは信じられてきた。
だから…
「だから私を…
─生徒会メンバーへ、入れてくれませんか?」